NPL3ファイナルで優勝!結果を残し続ける犀川選手のインタビュー!
2019年ももうすぐ終わりですね。
真夏のシドニーではニューイヤーにハーバーブリッジで花火が打ち上げられます。
選手たちには日本では味わえない年末年始のホリデーを楽しんでもらいたいと思います!
どうも小林です。
シドニーのニューイヤーも良いものですが、年末年始のホリデーを利用して日本に帰国する選手もいます。
2018シーズンState Luegue年間最優秀選手という実績を残し、2019シーズンNPL2に挑んだ犀川稔久選手が日本に帰国するとのことで、早速、会って話を聞いてきました!
前回のオーストラリア視察の際に試合を見に行きましたが、チームがなかなか上手くいってないように思えたので、その後のことが気になっていました。
【犀川選手の視察記事はこちら】
NPL2 Canterbury Bankstown FC 犀川選手の苦悩とは!?
シーズン途中にはカテゴリーを下げてNPL3のSD Raiders FCへと移籍を決めた犀川選手。
移籍後に怪我もありましたが、見事にNPL3ファイナル優勝、NPL2昇格という結果を手にしました!
思い返せばオーストラリア1年目では、NPL1、2、3から高い評価を受けつつも契約には至らず、実力よりカテゴリーを下げてState Luegueでの挑戦となりました。
本音を言えば不本意だったかもしれないState Luegueでも、自分が置かれた環境のなかでベスト尽くすことで、チームを優勝に導き、個人としても年間最優秀選手を受賞するなど、素晴らしい結果を残しています。
2年目となる2019シーズンも思い通りにいかないこともあったと思いますが、幾多の壁を乗り越えしっかりと実績を積み上げました。
常に自分と向き合い、成功するために何をすべきかを考え行動する犀川選手だからこそ、自ずと結果がついてくるのかもしれません。
2020シーズン、SD Raiders FCはNPL2を戦います。
改めてNPL2へと挑戦する犀川選手ですが、当然1年前より成長し逞しくなっています。
2020シーズンもオーストラリアで実績を残し続ける犀川選手の活躍に注目です!
では犀川選手のインタビューをどうぞ!
Q.前回オーストラリア視察をした際にNPL2のCanterbury Bankstown FCでのプレーを見て苦労しているようにも見えましたが、その後チームや自身の状況はどうでしたか?
あの大敗後、監督やコーチなど何人かが解雇になり新たな監督がすぐに来ました。
チームは監督交代を期にやる気に満ち溢れていましたが、レギュラー陣の怪我や離脱で満足の行く結果は得られませんでした。
自分は変わらず自分のできること勝つための準備を全力で努めましたが、その後一度しか勝てないまま移籍期間を迎えてしまいました。
Q.シーズン途中にカテゴリーを下げてNPL3のSD Raiders FCへの移籍を決断した理由を教えてください。
NPL2の最下位でチーム内(Canterbury Bankstown FC)に降格ムードが溢れていて、希望を見出せない状況でした。
そんな中、NPL2の複数のチームとNPL3のSD Raidersから移籍の打診がありました。
その時にカテゴリーを下げてまでNPL3のチームに移籍したのは、残りの半シーズン、NPL2の中位か下位のチームでプレーするよりも、NPL3の昇格争いを戦っているチームでプレーをした方が来年につながると考えたからです。
そのチームの監督はA-LEAGUEのMVPを受賞した事もあるオーストラリアサッカーで有名な監督だったというのも理由のひとつです。
Q.シーズン途中の新しいチームへの合流は難しい部分もあったかと思いますが、どういうことを意識してプレーしていましたか?
そのチームに合流して驚いたのは自分がいたNPL2のチームよりもクオリティーの高い選手が何人もいたことと、チームとしての戦術が圧倒的にしっかりしていたことです。
自分はシーズン途中からの外国人助っ人という立場で、初めはチームメイトから値踏みされるような眼差しをいつも感じていました。
意識していたことは、まず基本的なプレーや対人でチーム内で抜きに出ることと、スターティングメンバーの特徴やチーム戦術を理解し、彼らを活かすプレーをすることです。
Q.SD Raiders FCは見事にファイナルで優勝を勝ち取り、条件アップで2020年シーズンのオファーをもらいましたが、評価された点はどういところだと思いますか。
Raiders移籍後、6試合目の試合中に全治10週間の足首の怪我をしてしまい、ファイナルでは準決と決勝しか試合に関わることはできませんでしたが、Attitude(姿勢)、Workrate(運動量)、Skills(技術)、Vision(視野、洞察力)、Quality(質)を評価していると監督が話してくれました。
ただ、このチームに移籍してから得点をまだ決められていないので、監督に「点の決められないキャラ」としていじられています笑
実際にゴールさえ取れるようになれば、Aリーグも含めどのチームでも通用するといつも言ってもらっています。
来年はゴールを取れることを証明したいですね。
Q.オーストラリアで2シーズンをプレーして、State Luegue(2020年はNPL4)、NPL2、NPL3と3カテゴリーを経験していますが、自身が感じた各リーグの特徴や差を教えてください。
NPL4、3のトップを争っているチームには、NPL2の下位のチームとも一戦限りのトーナメントなどではどっちが勝ってもおかしくないと思うくらいクオリティーの高い選手が何人かいます。
ただし、NPL4では上位以外のチームのレベルはかなり低いと感じています。同様にNPL3も下位のチームのレベルは低いです。
NPL4、3、2と上がっていくにつれて、クオリティーとインテンシティー(強度)が一段と上がっていきます。
正直、NPL3のインテンシティーはまだまだ低くNPL2のリーグにそのまま入っても降格争いを戦うことになると思います。
Q.来シーズンでオーストラリアサッカー3年目になりますが、壁を乗り越えながらもステップアップしてきたと思います。オーストラリアで結果を出すために必要だと思うことを教えてください。
自分の思う必要なことは、まずはサッカーを楽しむこと。それから自分の実力を強く信じることです。
実力を信じコンディションを常に最高潮に持っていければ自ずと結果はついてきます。
その為にチームトレーニング以外での個人トレーニング(ランニングやジム、体のケア)を一年間継続することが大切で実践してきたことです。
ただ一方で自分の実力を過信してしまってはいけないと思います。
「このチームに入っても俺はできるのになんで契約できないんだ。」「他の選手(オーストラリア人)より俺のがうまいのになんで。」という話をよく聞きます。
正直、各チームには特色があり、オーストラリアのサッカーや環境を知っているオーストラリア人と同レベルか少しうまいくらいの選手では、確実にオーストラリア人をチームは取ります。
うまくいかないことや怪我などで離脱してしまったときも、謙虚に自分ができることを続けることが大切だと感じています。
Q.最後に2020シーズンの目標を教えてください。
来シーズンはまずNPL2で上位5位以内に入り、リーグ戦後のファイナルで優勝することです。
個人としては最低でも10ゴールは決めたいです。
来シーズンにこの目標を達成できれば、その次の目標であるNPL1でプレーするということを達成できると信じています。