オーストラリアについて
オーストラリアの基本情報
オーストラリアは6つの州と2つの特別区に分けられ、首都は首都特別地域に位置するキャンベラという都市になります。
国内で最も人口が多いのがニュー・サウス・ウェールズ州(NSW州)となり、州都のシドニーは自然と近代的な建物とが見事に融合され、「世界で一番美しい港」と言われています。産業も発展しておりヒト、モノ、カネが集まりオーストラリア経済の中心地となっています。
世界の各国と比較しても治安が良く公用語が英語ということもあり、海外留学生の多くがシドニーを起点に語学や仕事、スポーツなどの活動をしています。
首都 | キャンベラ |
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面積 | 約769万2024k㎡(日本の約20倍) |
人口 | 約2262万人 |
言語 | 英語 |
通貨 | オーストラリアドル ※日本円の為替相場はこちら |
時差 | +1~-1時間(地域により異なる) ※サマータイムは更に+1時間 |
国旗 |
オーストラリアのサッカー
オーストラリアの代表的なスポーツと言えばラグビーを思い浮かべる方が多いかと思いますが、ヨーロッパからの移民が多いオーストラリアでは昔から多くの人々がサッカーをプレーしています。
サッカーの競技人口はラグビーや水泳、テニスなどオーストラリアを代表するスポーツよりも多く、その数は100万人を超え国内一となっています。
歴史の発端は1921年にまで遡り、シドニーにてAustralian Soccer Associationを設立したことより始まります。
後に一度活動停止を余儀なくされましたが、1961年にAustralian Soccer Federationを再設立しFIFAに再加盟しました。
現在はFootball Federation Australiaという名称でアジアサッカー連盟に加盟しています。
年々高まるサッカーへの関心のなかで、2004年には国内初のプロリーグ、A-Leagueが設立されました。
2006年にはアジアサッカー連盟への加入、同年、2010年、2014年と3大会連続ワールドカップ出場など、その成長は著しく、現在、世界的にも多大な注目を集めています。
サッカーリーグの枠組みとして、国内唯一のプロリーグであるA-Leagueを頂点に、各州毎のセミプロリーグとしてトップリーグにNational Premier Leagues(NPL)、下位カテゴリーにState Leagueがあります。さらには各地域でそれぞれのアマチュアリーグが行われています。
現在、A-LeagueとNPLには入れ替えのシステムはありません。
A-リーグ
2004年に設立された国内トップのプロリーグがA-Leagueになります。オーストラリア各地から11チーム、ニュージーランドから1チームが参加しており、全12チームで3回戦総当り(全29節)の1ステージを戦います。
レギュラーシーズンの期間は10月~4月となっており、その後リーグ戦上位6チームがファイナルシリーズに出場し総合優勝チームを決定します。
A-Leagueのレベルは日々上昇しており、近年ではACL(アジアチャンピオンズリーグ)でも好成績を残しています。
2008年シーズンではAdelaide United FCが準優勝し、2014年シーズンではWestern Sydney Wanderersが、サンフレッチェ広島をはじめとするアジアの強豪クラブチームを破り、見事優勝を果たしています。
世界の名立たる選手も数多くA-Leagueでプレーしており、日本人選手では三浦和良選手、小野伸二選手をはじめ多くのJリーガーが在籍し、外国人選手ではデルピエロ選手、ジュニーニョ・パウリスタ選手などが実績を残しています。
Aリーグシーズン
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セミプロリーグ
唯一のプロリーグとしてオーストラリア全土で開催されるA-Leagueが行われるなか、各州毎にも州リーグが開催されています。
各州リーグのなかでもシドニーを中心に強豪クラブチームがしのぎを削るニューサウスウェールズ州リーグがトップレベルと言われています。前述した日本人選手や外国人選手も主にシドニー近郊のチームで活躍しています。
ニューサウスウェールズ州のセミプロリーグは3つの運営組織が存在しています。
主として州リーグを運営するのが「FOOTBALL NSW」であり、その他にそれぞれ地域を分け独立したリーグを運営する北地区の「NORTHERN NSW FOOTBALL」と、南地区の「FOOTBALL SOUTH COAST」があります。
各リーグのレギュラーシーズンは2月~8月となっており、その後リーグ戦上位チームによるプレーオフが行われます。
2017年シーズンでは鹿島アントラーズなどで活躍した元日本代表の田代有三選手がNSW州1部のウーロンゴン・ウルブスでプレーし、2018年には同じく元日本代表の野沢拓也選手もウーロンゴン・ウルブスに加入しています。
州1部のチームでは元Aリーガーやヨーロッパで活躍していた選手なども多く在籍しています。
また、州リーグや独立リーグでは外国人枠が設けれており、それぞれ「2枠」となっています。
NSW州セミプロリーグ一覧(男子)
FOOTBALL NSW
- National Premier Leagues NSW
- Football NSW League One Men’s
- Football NSW League Two Men’s
NORTHERN NSW FOOTBALL
- National Premier Leagues Northern NSW
- Northern League One
FOOTBALL SOUTH COAST
- Premier League
- District League
サッカー選手の報酬
オーストラリアのトップリーグA-Leagueの選手たちの平均年俸は日本円で約1,250万円(約125,000AUSドル)です。その中でもスター選手として活躍している選手は、クラブチームによっては5,000万円から1億円近く得ています。
各州のセミプロクラブでは年俸制ではなく、出場給という形で1試合当たりの報酬が支払われる契約が一般的です。試合のないオフシーズンは無給となり、サッカーだけの給料で生活している選手は少なく、他の仕事と掛け持ちをしている選手が多くを占めていることからセミプロと呼ばれています。
ニューサウスウェールズ州リーグの1試合の出場給の目安は以下の通りです。
NPL NSW | 500AUSドル〜1500AUSドル(5万円~15万円) |
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NSW League One | 100AUSドル〜800AUSドル(2万円~8万円) |
NSW League Two | 500AUSドル(無給~5万円) |
※シーズン中は毎週末に試合があるので4試合分が月給の目安になります。
※上記はあくまで参考となり実際の報酬は個別の契約により異なります。
※ドル円レートは計算を簡単にするためA$1=¥100で換算しています。
オーストラリアのポイント
オーストラリアがサッカー留学やセミプロチャレンジの場として選ばれる理由には大きく4つほどポイントがあるので紹介します。
日本人特有のスキルが必要とされている
各州のセミプロチームでは、パスをつなぐポゼッションサッカーを目指すチームが多く見受けられます。
オーストラリアサッカーの特徴として身体的な強さなどダイナミックなプレースタイルが目立ちますが、ポゼッションサッカーを実現するうえで、日本人が得意とするの”テクニック” “俊敏性”そして何より”判断力”が求められています。
セミプロで生活に十分な給料がもらえる
前述した通りニューサウスウェールズ州のトップリーグではセミプロと言えどもしっかりした給料形態があります。
NPLでもらえる可能性がある月給20万円(出場給500AUSドル×4試合)は日本の大卒初任給の平均額程度になります。
State Leagueでも活躍によっては高額な報酬の契約が可能です。勝つことで報酬が増える勝利給などの契約もあるのでモチベーション高く試合に臨めます。
長期滞在に必要なビザが簡単に取得できる
オーストラリアにはワーキングホリデーという制度があります。
ワーキングホリデービザは18歳から30歳までの人が一生に一度取得できるもので、最長3年間(2年目以降の取得条件あり)の滞在が許可されています。
オンラインで申請ができ、即日発行される場合がほとんどです。
また、語学学校や専門学校などに通学するための学生ビザの取得も可能です。
ワーキングホリデービザと学生ビザを取得し、合計5シーズンプレーした日本人選手もいます。
サッカーを通して実践的な英語が習得できる
海外でサッカーをするのに重要になるのがコミュニケーションです。オーストラリアの公用語は英語なのでチームメイトとの会話や監督の指示などももちろん英語を使います。
日々の生活や語学学校での学習にプラスして、サッカーを通じたコミュニケーションのなかで自然と英語を話し上達していきくことができます。
英語の上達は将来のサッカー選手を引退した後のセカンドキャリアにも有利に働きます。現役引退後に英語を使った職に就く人も多くいます。